華と月
「レイラ、アレ…?」
「アゲハ姉さん、アレです…」

ふよふよ浮いている、物体

いや、この本は光を発し輝いている。

その輝きが強くなった瞬間、うっすらと手足が見え妖精の姿に変わった。

その妖精が出て来て
「あれ~?お姉ちゃんここだと思ったのになぁ」

と言って、キョロキョロ辺りを見回している。

「その、゛お姉ちゃん゛ってもしかしてアオイの事かしら?」

妖精に向かって、アゲハは言った。

「ん?アオイお姉ちゃんの事知ってるの?」

アゲハは困った顔して
「ええ、もうここにはいないけれど…」

そう、妖精に答えた。

「あなたは…?」
レイラが、妖精に尋ねる。
「ん?ボクはリリス♪
星君に頼まれて…と
あっそれより、アオイお姉ちゃん捜さなきゃ!」

レイラが口を挟む。

「女の子じゃないの?
って、リリスあなたアオイの居場所解るの?」

「うん♪ボクは女の子だよ
まぁ、一人称なんてどうでもいいじゃないか♪
お姉ちゃん捜さなきゃいけないから、少し静かにしててね!」

そう言うと、リリスは手に持ってた星の杖を振っている。

リリスが杖を振ると、キラキラと粒子が集まり円を描く。

円の中に、ゆらゆらと葵の姿を映し出した。

「アオイ!」

アゲハが、思わず声を出していた。

円の中には、アオイと青年が映っていた。
場所は、茶店に座っていた。

すると、フッと映像が消えキラキラと円も崩れ去った。

「はぁ…はぁ…」
リリスは、肩で息していた。

「大丈夫?リリス!」

とっさに、アゲハがかけより両手で、リリスをキャッチした。

リリスは、アゲハの手のひらの上に座った。

「ありがとう、ちょっと疲れちゃった…
少し休めば大丈夫」

「お疲れ様」

そう言うとアゲハは、リリスの頭を指先で撫でた。
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