華と月
二人が前に向いたところで、またアルカイドが喋り始める。

「…ハヤトお主にも関係しておる。
お主は、人を探しておるだろう?」

「ああ」

アルカイドに聞かれ、ハヤトは、頷いた。

じっ、とアルカイドは葵を見つめながら

「葵、ハヤト一緒に旅をしなさい
華の都…
大きな泉
そこでハヤトの探し人は見つかり
そして葵は帰れる」

こう言った。

アルカイドの雰囲気のせいだろうか…?

し、ん…と静まり部屋の中の空気が、部屋の匂いではなく広々とした草原に立っている、そんな感じに思わせた。

アルカイドは、目を閉じまたゆっくり目を開けた。

アルカイドが目を開けると、部屋の匂いに戻っていた。
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