華と月
「レティシア、あなたたちはどうしてここに来たのかしら?」
レティシアは、微かに悲しみを帯びた顔をし
「霊水をご存知ですよね?
静寂な森にあると言う…
私たちの母は、難病で
その母に清らかな水を飲ませたい、その一心でここに来ました。」
静かに言った。

「そう…わかったわ
じゃぁ、この紙にサインしてもらえるかしら?
それと、念のため顔写真も撮らせてね」

アゲハは、そう言うとまたポケットから紙とペン、カメラを取り出した。

「ごめんなさいね、」
アゲハは謝りながら言うと、レティシアは紙とペンを受け取り、全員の名前を書いた。

書き終わると、その紙とペンをアゲハに渡す。

「準備はいい?」

アゲハに言われて、レティシアとシンシアは前を向く。

すると、存在を忘れられていた人物が「ふわぁ~わぁ」とアクビしながらのそのそ動いた。

「マイティ…」
「あ、やっと起きたの?
相変わらず、アンタ何処にでも寝るねぇ」

マイティと呼ばれた男は、まだ寝惚けた顔しながらレティシアとシンシアのところへ行く。
アゲハは、半ば呆れながらも
「撮るわよ?いい?」
と言い、カメラを構えた。 

パシャパシャパシャ

レティシアは笑顔で
シンシアは、マイティが倒れそうになるのを支える為、驚く顔が
マイティは、寝顔での
撮影終了。

そして、その3人は
撮影が終わると「先に行く」と行って静寂の森へと行った。
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