幼馴染は何でも一緒

ガチャ・・・
「はい・・・。」

ギュっ

何だろうこのぬくもり。
久しぶりに感じる。
暖かい・・・
でも誰だろう・・・

「ごめんねぇっ
 ごめんね。
 私が勝手な事したから
 芽衣がこんな事に・・・
 本当にごめんなさい!!!
 芽衣、大好きだよぉ。」

瞳だった。
鼻水をたらしながら
泣き喚く幼児のように
瞳は泣いていた。
その声に芽衣のお母さんは
出てきた。

「何があったの!?」

瞳は今までの事を
芽衣の親に話した。
泣きながら・・・泣きながら・・・
それを聞いたお母さんも
私を見て
大粒の涙をながした。

「ごめんね芽衣・・・
 お母さんわからなかったよぉ。
 芽衣の気持ちが
 わからなくて
 あんなひどい事言っちゃったね・・・
 ごめんねぇ・・・」

お母さん・・・
ひどい事ってわかってたんだ。
嬉しいよ。
気づかないうちに
芽衣の頬は涙でぐっしょりだった。

「大丈夫。
 こっちこそごめんね。
 お母さん、おでこ
 大丈夫??
 本当にごめんなさい。
 ・・・ちょっと瞳と
 話したいから
 ごめんね。」

お母さんは泣きながら
家に入った。

瞳の顔を見るのは
久しぶりだった。
顔を見るたびに
涙がとまらない。
もちろん瞳が来てくれたことと
芽衣が苦しかった事。

「芽衣・・・。
 学校のみんなには
 ちゃんと事情を話したよ!
 やっぱり幼馴染は
 離れられないや・・・
 本当にごめんね!!だから
 もう一回幼馴染で
 居てくれる??」

< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop