爽やか王子と内気少女…その後は?
「よろしく…」
私が答える。
「うわ…ちゃんと授業に集中できるか心配だ…」
弥生ちゃんが頭を抱えて答える。
「ちょっ!西川酷くね!?
…それに比べて新垣は優しいな~!本当に二人仲良いのか?
西川にイジメられてるなら俺に言えよ?守ったるから!」
渡辺君は豪快な口調で言うと、私の頭をガシガシと撫でた。
永井君の愛情篭って頭ぽんぽん撫でるのとは大違いの雑さ。
「心配しなくても、私たちは心を通わせた親友なんです~!」
弥生ちゃんが横から私を抱きしめた。
「おい!お前ら席替えた瞬間から煩いぞ!
特にそことそこ!これじゃあ授業が思いやられるな~」
先生の声に私はハッとした。
先生が最初に言った「そこ」は浜田さんたちで、
もう一つの「そこ」は私たちのところだった…
ジロジロと皆から注目されてしまい恥ずかしい……
新しい席は色々と事件が起こる予感を漂わせていた………