爽やか王子と内気少女…その後は?
「うえっ!」
足場が悪かったのか、突然押されたのでびっくりしたのか、
私はそのままよろける。
倒れるかもと思ったが、背中に当たったのは白いワイシャツと温もり…
それと肩には手…
「ごっ!ごめんね!!」
慌てて離れながら永井君に言う。
「気にしなくて良いのに!」
永井君は少し頬を染めながらハニかんだ。
「じゃあな、西川!
………行こ?」
弥生ちゃんに明るく挨拶をしたかと思うと、
私を見て首を傾けながら優しく言う…
なんだか、その首を傾けた仕草が可愛くて「キュン」と胸を締め付けた。
私は弥生ちゃんを残す事に戸惑いながらも、
「バイバイ」と言って永井君に着いて行く。