爽やか王子と内気少女…その後は?
「渡辺君って凄く元気だよね。周りの人もつられて元気になれそうなくらい」
私が感心して言うと、一瞬永井君がキョトンとした後に微笑んだ。
「そう、あいつのお陰で元気になれた事多いよ!
あまり女子にはわかって貰えないみたいだから、新垣のその言葉聞いたら渡辺喜ぶなー」
「えっ!?」
いつの間にか校門を抜けて、人の少ない路地まで歩いてきてた私たち。
ふっと、左手の温もりに気づいて、
見下ろせば、繋げられた私と永井君の手。
温もりは手だけのはずなのに、体中が熱くなる。
永井君の顔を見れば、こちらを見ていた永井君と目が合う。
「そうやって、人を絶対馬鹿にしたり悪口言わない新垣の優しいところ、
凄く好き……」
とても優しく…愛おしく…
そんな目で見つめられれば、鼓動が速くなる。