爽やか王子と内気少女…その後は?


今まで、あだ名を付けられた事があまり無かった私は、少し照れながらも嬉しくて、

渡辺君に「ありがとう」と笑顔で答えた。


「っ!……あ…えっと、カオリンって、放送部だよね?話題の朗読係…」


焦りながら渡辺君は話題を変えた。


「えっ?うん、そうだよ」


「俺、あれ結構好き。聞いてると安らかに昼寝が出来る!」


昼寝って……

「それって…眠くなるって事かな…?」


私の言葉に、渡辺君は焦ったように手を振った。



「眠くなるって言ってもつまんないとかじゃねえよ!?気持ちが和らぐんだよ!」


気持ちが和らぐ…


嬉しくて「ありがとう、あのっ…リクエストとかあったら言ってね」と遠慮がちに言うと、


「おう!探しとく!」と答えてくれた。


 
< 37 / 92 >

この作品をシェア

pagetop