爽やか王子と内気少女…その後は?
昼休み。私は放送室から出て教室に向かっていた。
すると…
「新垣さん」
と私を呼ぶ声に振り返る。
誰なのか、理由が何なのか知ってれば、私は振り向かなかっただろうか?
……いや、小心者の私は、どっちにしろ無視なんて出来なかった。
私を呼んだのは………
「浜田さん…?」
クラスでも話した事の無い浜田さん。
「ちょっと良い?」
そう聞きながらも、目は否定をさせてくれない鋭い目だった。
何だか怖い…何を言われるか…
震える手をもう片手で覆った。
前を歩く浜田さんについて行くと、浜田さんは空き教室に入って行く。
続いて私も入れば、西日の差してる教室は黄金色に光っていた。
中は浜田さんと私の二人だけだった。