爽やか王子と内気少女…その後は?
「皆がなんて言おうと関係ないよ。
私が永井君と付き合ってたいから…好きだから…」
私をじっと見た浜田さんは目線を下に下げた。
「そんなに手を震わせても?」
言われて、自分の手が震えてる事に気づいた。
それを隠すように、両手を合わせて震えを止めようとするけど、中々止まらない。
止まらない震えに戸惑って居ると、
「ふっ」と息を吐いて呆れたような顔で、浜田さんが私の両手を自分の両手で包んだ。
「えっ……?」
自分より温かい手に戸惑う。
浜田さんの顔は、先程までの挑発的な顔じゃなくて、
穏やかな呆れ顔だった。
「浜田さん?」
「負けた……私の負けだよ。新垣さんって意外と強いんだね」
纏う空気が一気に変わり、身体に血がどっと流れ込んできた。