爽やか王子と内気少女…その後は?




「永井~!後半全然会えなくって寂しかった~」


「本当!後半になった途端『用事ある』だもんな~!」




教室に入ると、そんな声が聞こえた。




夏休み後と言う事で、
永井君の周りには、会えなかった時間を埋めるように皆が集まっていた。




「ってか後半、俺らの誘い断り続けて何してた訳?」


椅子に座りながら聞こえた言葉にハッとした。



夏休み後半……付き合い始めてから永井君は、

市民図書館で私の読み聞かせを聞きに来たり、弥生ちゃんや田中君・江角君を交えて皆で宿題をやってたんだ……




そういえば電話とか来てた時、「悪い、用事あるから俺パス」って言ってた…




そっか…他の友達よりこちらを優先しててくれたんだ……




 
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