爽やか王子と内気少女…その後は?
カタンと音を立てながら、浜田さんは机の上に座った。
天井を見上げれば、「ハァ…」とため息を付く。
浜田さんは私と自分の違うところを見つけて、そこを羨ましいと言う。
『ないものねだり』なんて言うけど、それに近いものかもしれない。
「浜田さん…今足掻いているのかもしれないけど、浜田さんはちゃんと自分自身をわかってるから、こうやって私を見たように他の人も見れるから、
だから…だからきっと、欲しい物を手に入れる方法もいつか見えてくるよ!」
言い終わってから、自分が偉そうな事を言ってしまった事に気付いて、慌てて口を手で押さえた。
慌てて浜田さんを見れば、
浜田さんは目を見開いたまま固まっていた。
怒らせてしまったのだろうか…?
数十秒固まったままだった浜田さんは、瞬きを一つ二つすると……
涙を流した。