爽やか王子と内気少女…その後は?
その後、
暗くなり始めた空を見上げながら家までの道のりを歩く。
すっきりした頭の中でさっきまでの事や今後を考えた。
「あんな事言ったけど、周りには言わないから…」
そう言ってくれた浜田さん。
渡辺君や浜田さんのお陰で、皆を気にする気持ちより「付き合っていたい」という意志が強く出た。
だから私は、皆に永井君と付き合っている事を話そうと思う。
そう決意したら、早く永井君へ言いたくて…会いたくて…
ついケータイを取り出して永井君へ電話を掛けた。
数回のコール後に「もしもし…」と声が聞こえた。
「あっあの、永井君?」
永井君のケータイなのだから永井君が出て当たり前なのに、
そう言ってしまったのは、声を聞いた瞬間に突然勢いで電話した自分に焦ったから。