誰よりも愛してくれなきゃ××
「ごめんね」
でも、今のあたしには沈黙のない世界が必要なの
なにも、考えないで済む世界
奏斗のことを、考えずに済む世界が。
玄関でブーツのチャックをキュッと上まで締め、電気を消して薄暗くなった家の中を振り向く
「…怒られる、かな?」
まっ、いっか
みぃには奮発して化粧品でもおごってあげよ
とにかく今は“独り”になりたくない
クリスマスの雰囲気で一瞬でも長く、忘れさせてほしいんだ
心の根っこに絡みつく想いと、
正反対な、雰囲気で