誰よりも愛してくれなきゃ××



「………」


このっ 鈍感男っ!


って、蹴飛ばしてやりたくなったのをグッと我慢して、顔を背けて歩き出す



「は?なんなのお前」


そんなあたしの背後で、おそらく眉間にシワを寄せているであろう奏斗は


絶っっっ対に

追いかけてきてなんかくれないから、仕方なく、立ち止まって振り返る


「いいからっ!早くいくよっ」


…ったく、惚れた弱みってやつだ




あたしを待たせているというのに


学ランのポッケに手を突っ込んでタラッタラ歩く、トップだけが赤で他は黒髪のド派手な短髪アシメヘアーの



超っ鈍感でマイペースな幼なじみ



―… 船越奏斗(ふなこしかなと)に




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