誰よりも愛してくれなきゃ××



「…………」


嫌みったらしい言い方をして覗き込んだのに、またまた反応なし



もうっ!なんなのよー?

どうしちゃったの、奏斗?



こんな真冬に通気性抜群の制服着て、温度を全く感じていないように、歩いてる



誰よりも寒がりなくせに。






「…はぁ」



ずーっと家まで沈黙なの?

会話がないまま、帰るの?



どうせ聞いてないだろうし、遠慮なく、深いため息をついて、



『なぁーんか話題ないかなー?』


と、見慣れたはずの街並みを無駄にキョロキョロ見回す



「あっ!ねぇねぇ奏斗っ!みてみてっ!」




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