改訂版・時間よ、止まれ。
「3年1組の市川満です。よろしく」
「私は華恵と同じクラスの井上さおりです」
ちょうどお昼手前の真夏の日差しもまぶしいんだけど……
更にまぶしい人物が、目の前にいる…っ!!
背がスラーっと高くて、サラサラの短い黒髪に、爽やか過ぎるくらいの笑顔。
…この人が、市川くん…?
私、サッカーの試合の時に市川くんを見てるハズなんだけど…
あの時遠くから見てたから、顔まではちゃんと見えなかったからなぁ。
近くで見ると、知的で静かな雰囲気も入り混じって、優祐とはタイプが違うかもしれないけど、これはこれでカッコイイかも!
華恵も意外と見る目あるなあ……。
「君が井上さんかあ。新井の彼女なんだってね。新井とは同じサッカー部だから、クラスは別だけどよく話すんだ」
「あ、それ、優祐からも聞きました。あの…、華恵が迷惑かけてません?」
「ちょ…、さおり、何言ってんのよ!?迷惑なんて……ねえ?ミツルくん??」
華恵、何動揺してるんだろ?
心当たりでもあるのかな?
…とか、少し首をかしげたけど。
「いや、全然。はなちゃんといると、楽しいよ」
は……っ、はなちゃん!?