改訂版・時間よ、止まれ。

目的は違っても


―――――
――












「158……、158っと」



「でも、さおりがS高受けるとは思わなかったな〜」



「ちょっと華恵、ごちゃごちゃ言ってないで、ちゃんと158番探してよね」



「はいはい、ごめんね〜」







あの夏祭りの日から季節をいくつか越えて、季節は春の初め。





卒業式を終えた翌日に、県立高校の合格発表が行われた。





私は優祐と最初に決めた通り、私立M高校と県立S高校を受験した。






「こんなことココで言うのもなんだけど、私はさおりに落ちててほしいかも。だって、一緒の高校行きたいじゃん」



「縁起でもないこと言わないでよー!!」






合格発表の会場は、S高校のグラウンド。





私は既に推薦でM高校普通科英語コース行きを決めていた華恵と一緒に、自分の番号を探していたところ。





先に私立高校から合格発表が行われていて、私は滑り止めのために受けたM高校商業科に見事合格。






だから一応、高校生にはなれるんだけど…





やっぱりS高は本命の高校だし、緊張する…!!





< 140 / 236 >

この作品をシェア

pagetop