改訂版・時間よ、止まれ。
目的は違っても
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「158……、158っと」
「でも、さおりがS高受けるとは思わなかったな〜」
「ちょっと華恵、ごちゃごちゃ言ってないで、ちゃんと158番探してよね」
「はいはい、ごめんね〜」
あの夏祭りの日から季節をいくつか越えて、季節は春の初め。
卒業式を終えた翌日に、県立高校の合格発表が行われた。
私は優祐と最初に決めた通り、私立M高校と県立S高校を受験した。
「こんなことココで言うのもなんだけど、私はさおりに落ちててほしいかも。だって、一緒の高校行きたいじゃん」
「縁起でもないこと言わないでよー!!」
合格発表の会場は、S高校のグラウンド。
私は既に推薦でM高校普通科英語コース行きを決めていた華恵と一緒に、自分の番号を探していたところ。
先に私立高校から合格発表が行われていて、私は滑り止めのために受けたM高校商業科に見事合格。
だから一応、高校生にはなれるんだけど…
やっぱりS高は本命の高校だし、緊張する…!!