改訂版・時間よ、止まれ。
「さおりとM高、さおりとM高!!」
「そのコール、マジでやめて!それにM高でも学科が違うから結局違うクラスじゃん」
「でもM高とS高って、うちの中学からだと方向真逆だし、ホントに会えなくなっちゃうじゃん。せめて同じ高校なら、休み時間とか放課後会えるし…」
「そう言えば華恵、何で英語コースなの?そんな英語得意だったっけ?」
「うーん、留学してみたいんだよね。外国に行って、自分の視点をもっと広げたいの」
「ちゃんと目標あったんだ…。知らなかった」
「でも普段から頑張った甲斐があったよ。推薦で行けたし」
「…それ、最後まで勉強頑張ってた私に対する嫌味?」
華恵と言い合ってたら、ちょうど前の列が開いて、受験番号が見やすい位置に来ることができた。
「えっと、158……………、あれ?」
155の次が…、159???
「ああ…、落ちちゃったみたいだね……」
「うそーっ!?何かの間違いだよ!!」
…って必死に手元の受験番号と掲示された番号を見比べるけど…
どう見ても、掲示板に私の番号が表示されていなかった。