改訂版・時間よ、止まれ。
「信じられない…。結構手ごたえあったのに」
「私さっきあんなこと言ったけどさ、さおり漫画にも見向きせずにすごく勉強してたの知ってたから、受かっててほしかったなー」
「…ホントはどっちなの?華恵」
でも確かに、優祐と別れてから、私は人が変わったかのように勉強に集中し始めた。
休みの日も10時間ぐらい勉強してたし、冬休みも毎日のように職員室に入り浸って、先生に質問ばっかりしてた。
その甲斐あって、学力テストの成績も急上昇して、最後の3者面談でも担任の先生からS高校受験して大丈夫だというお墨付きまでもらってたのに……
まだかなりショックが引きずってる……。
「あっ、そうだ。ミツルくんもM高だから、また3人で学校生活楽しもうよ」
「え!?市川くんも?市川くん頭がいいから、県立トップのT高校行くのかと思ってた」
「あそこはサッカー部弱いから、敢えて避けたんだって」
「そうなんだ…。やっぱりサッカー推薦?」
「ううん。推薦でも行けたらしいけど、受験の緊張感を知っておきたいからって一般で受験してたよ?でもちゃんと普通科特進コース受かるんだもん。やっぱりさすがミツルくん♪」
「…彼氏自慢ですか」