改訂版・時間よ、止まれ。
間違いない。
このスラッと背が高くて、うちの中学一の美少女は……、斉藤由歌梨さん。
優祐の幼なじみなんだけど、優祐と付き合う前は、よく斉藤さんに気持ち振り回されてたんだよね…。
…って、斉藤さんがそんなこと知るわけないだろうけど。
「2組の斉藤由歌梨です!名前覚えててくれて、どうもありがとう♪」
「いや…どうも……」
こんな目立つ人、覚える気なくても覚えてるって。
私が苦笑いで答えると、斉藤さんは急に真剣な顔になって話し始めた。
「私…、部活引退する直前に、優祐から彼女いるって言われて。ちゃんと言ってもらうまで分かんなかった。あんな風に男の友達に接しちゃいけなかったんだね。ホント、迷惑かけてごめんなさいっ!!」
「えっ!?」
…まさか、謝ってもらえるなんて、思ってもいなかった。
優祐も、ちゃんと斉藤さんに言ってくれてたんだ……。
「でも安心して。私、アメリカに彼氏いるから。あと、H高に行くことになったんだ。こっからはちょっと遠いでしょ?」
「あ…そうだね。通学に1時間ぐらいかかるんじゃないかな…?大丈夫?」
「うん!!頑張るよ!だから、優祐よろしくね」
「え?」