改訂版・時間よ、止まれ。





「あのね、ホントはミツルくんも一緒にさおりの合格おめでとうパーティーをしようかと思ってたんだけど…」



「今ここに来て、はなちゃんから聞いてびっくりしたよ。あんなに勉強頑張ってたのに…」



「あははっ。気ぃ回してもらったのに、力がおよばなくてごめんね〜。こんなことなら私も市川くんに勉強教わった方が良かったかな?」






何か……、申し訳なさすぎる。





とりあえず笑って謝るしかないじゃん。。。






「ごめんね、さおり。ミツルくんに連絡するの、すっかり忘れてて…」



「あっ、いいよいいよ。二人一緒に帰るんでしょ?私のことはいいから」



「放っておけるわけないじゃん。パーティーはなくても、3人で一緒に帰ろう?」






…一人になりたかったんだけど、華恵は全然許してくれそうにないな。






仕方ないので、私は華恵と市川くんに家まで送ってもらうことにした。












「K高校!?…って、サッカーの名門じゃん。新井やるなあ。あんなところのサッカー推薦なんて」






市川くんにそう言われるまで、K高校の名前すら聞いたことなくてちんぷんかんぷんだったんだけど…






あの市川くんが目を丸くして感心したようにうなずいてる。






…そんなにサッカーすごい高校なんだ。






「ほぼ毎年国立競技場行ってるんじゃないかな?サッカーしてる人なら、一度はあこがれる高校だよ」



「すっごーーい!それで新井がレギュラーになったら、有名人になれるんじゃない?」



「華恵、大げさすぎだって」





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