改訂版・時間よ、止まれ。
…優祐、そっちにも春は近付いてる?
もう二人で手をつないで同じ風景を見ることはできないけれど
こうやって風を感じながら目を閉じれば、いつでも思い出す。
ハイキングで学校の近くの山に登った時、二人で頂上から見た景色。
県大会でサッカーボールを必死に追いかける優祐の姿。
初めて優祐の家でキスをした日。
…そして、二人で最後に見た花火。
私もね、優祐と同じで、そのたびに時間が止まってほしいって、そう願ってたんだ。
あなたは今、幸せですか?
私はどこで何をしていても、いつもいつも、あなたの幸せを願っています──。
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