改訂版・時間よ、止まれ。

「でも彼氏じゃないんだー？何かパッと見いい人そうだったのに」



「うん。優しくて真面目でいい人だよ」



「『いい人』止まりかあ。しばらく進展しなさそうだな」



「何でそんなに私と中原くんをくっつけたいのよ？」



「だって、私とミツルくんだけ仲良くてさ、何か心苦しいじゃん」






…全然そんな風に見えないんですけどっ！！






私が大きくため息をつくと、華恵は「ごめん」と言いながら私の肩に手を置いてきた。






「だけど、私はやっぱりさおりには幸せになってもらいたいからね。フリーになってから結構経つでしょ？」



「あ…うん……」






不意に、優祐の顔が頭をよぎった。





…こんな時にも優祐のこと思い出しちゃうなんて、私ホントに未練がましいな……。








「……ねえ…、もしかして、まだ新井のこと引きずってる……？」



「えっ！？」






ヤバイ！！



急に口ごもっちゃったから、華恵が不審がってる。。。






しかも優祐の名前出してくるなんて、するどすぎ。






「ごめん。でもいきなりさおりの顔が曇ったから、何か変だなって、親友としての直感。あんな別れ方したんだもんね、引きずらない方がおかしいかも」



「華恵……」






華恵との付き合いもかなり長いし、やっぱり私のことちゃんと見てくれてるんだな…。






私の気持ちを当ててくれたことが妙に嬉しくて、私は今の気持ちをちゃんと華恵に話そうと思った。













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