改訂版・時間よ、止まれ。





「別れたくない井上さんを納得させるためにとりあえず言った言葉のような気がする。……別れてるんだよな?本気でそんな約束交わそうと思うなら、普通は別れたりしないよ」








…やっぱり、そうだよね。






だけど、そう思って優祐のことを諦めようと思っても、結局今も諦められずに私はこうして苦しんでる。








…もういい加減、待ち疲れたよ。








叶わない想いを貫き通すことほど大変なことはない。












「…俺なら絶対、井上さんにこんな辛い想いをさせたりしない」



「え…?」






急に中原くんの目が怖いくらいに真剣な色になった。





視線をそらすことすらも許されないくらい……。






「俺、近くで井上さんが苦しんでいるのを黙って見ていることなんてできないよ。なあ、俺に井上さんを救えないかな?いや、救いたいんだ」



「中原くん…、どうしたの?」






いつもはサンタのすることを見ながら穏やかに笑っているだけなのに…






こんな真剣な中原くん、初めて見た気がするよ。












「俺、井上さんのことが好きなんだ。ずっと…、1年の時から」








うそ……っ!?



信じられない!!





全然知らなかった…。








まさか、中原くんが私のことを好きだなんて…。





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