改訂版・時間よ、止まれ。
『ありがとう』
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data:20XX/07/XX 15:24
from:近藤美奈
sub :無題
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みんな心配してるよ。
何も話さなくて大丈夫だから
さっきのカフェの前で待ってる
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トイレの個室に入って泣き続けて、何分ぐらい経っただろう?
不意に制服のポケットに突っこんでいた携帯が震え始めて、私がそれをチェックすると、美奈からこんなメールが届いていた。
この文面を見て、私はハッとした。
私…、修学旅行の途中なのに何やってるんだろう…?
一人で勝手に行動して、
みんなに迷惑かけて、心配かけて……。
たった私一人の、勝手な気持ちだけのために。
…正直、中原くんにもう一度会うなんて、さっきの自分の行動があまりに愚か過ぎてできない。
だけど、同じ班だから。
中原くんは班長だから。
これ以上迷惑をかけるわけにはいかないよね。
私は涙をぬぐって深く息を吸い込んでから、トイレを出て美奈達が待っているカフェへと向かった。