改訂版・時間よ、止まれ。
5年分以上の愛を
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『それで、新井とヨリ戻したんだー。すごいじゃん、さおり!おめでと〜♪』
「ありがとう、華恵。色々心配かけちゃったけど…」
『友達なんだから、遠慮はナシだよ!新井に恨みつらみの一言ぐらい言ってやった?『何5年も待たせてんのよー!』とか…』
「最初は言う気だったけど、嬉しくて忘れちゃってたよ」
その夜に、無事東京に着いた華恵からメールがあった。
私もメールしようか悩んだけど、やっぱりこの嬉しさをすぐに伝えようと思って電話をかけた。
華恵の声の調子からは、自分のことのように喜んでいるように聞こえた。
こういう時に素直に喜んでくれる友達がいて、本当に良かったと思う。
『えー!?だって、あのウワサ本当だったんでしょ?さおりは中原くんの告白まで断って待ってたのに、自分は二股三股四股……、私だったら絶対許せない!!』
「四股はないらしいけど、三股まではホントだったみたい…」
『マジで!?気を付けなよ、さおり!!浮気したらこの華恵サマが許さないからって言っといて!』
「そもそもそうやって女の子と付き合ってた原因って、私が忘れられなかったかららしいから、もう大丈夫だと思うよ」
『あーー、何か冬なのに暑い熱い!いきなりノロケ?』
「華恵もいつもそうじゃん…」
『そうだっけ?』
もう…。
相変わらず自分のことは棚に上げてるんだから。
まあ、華恵らしくて面白いんだけどね。