改訂版・時間よ、止まれ。










新井とは、中2の時に同じクラスになった時に初めて出会った。





確か…



1年前の今頃も、出席番号が前後してたおかげで席が近かったっけ。





そのせいなのか、どうなのか。





当時から新井にとって、私はからかいの対象だった。





用事もないのに意味なく話し掛けられるのなんて、普通。





人がちょっとミスったぐらいで、鬼の首でも取ったかのように周り巻き込んで大笑いしてくるし。





後は何かにつけて『モノ貸して』だの、『宿題見せろ』だの…





しかも返事する前に勝手に私の物を持って行くのもしょっちゅう。






私は新井の便利屋じゃないってのーーっ!!






私はウザくてウザくて仕方なかったのに、何故か周りからはそんな風に見られなくて。





新井がクラスの中心で盛り上げ役なんてやっているおかげで、中2の時の友達からも『新井と仲良くてうらやましいな〜』なんて呑気な言葉しか掛けてもらえなかった。








クラス替えでやっとこのウザい毎日から解放できると思っていたのに……





何っ!

この仕打ち!?





神様、私、何か悪いことしましたか……?











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