改訂版・時間よ、止まれ。





「やっぱり気になるんでしょー?新井と仲のいい、綺麗な女子の正体♪」



「いや、別に……」



「あの子ねぇ、2組の斉藤由歌梨(さいとう・ゆかり)っていうんだって。今日、転校してきたばっかりらしいよ」



「え?なんでそんなこと、華恵が…?」



「さっき、靴箱でさおり待ってる間に、2組の友達とバッタリ会ってね、ちょこっと聞いちゃった〜」



「そうなんだ…。転校生か」



「今夜もっと詳しく話聞いとくよ。その友達と電話する約束しといたから」



「え?別に私、気になってなんか…」



「も〜、さおり、無理したら身体に毒だよ?たまには自分の気持ちに素直にならなくちゃね♪」



「私、無理なんか…」



「いーの、いーの!私もちょっと気になるしねぇ」






華恵ってば、反撃しようと思ったらすぐに話を切るんだから…!





でも……





そうは言ってもやっぱり彼女が気になってる自分がいる。








斉藤由歌梨さんっていうのか……。





一体、どういう人なんだろう?











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