改訂版・時間よ、止まれ。





「あっ、さおり!まだいたんだね。良かったー」



「あれ、華恵?さっき用事あるからって帰ってなかった?」



「ちょっと2組の子から聞いたんだけど、それどころじゃないって!」



「…え?」






確かにさっき私に手を振って先に帰っていったはずの華恵が、何故か息をハアハア切らせながら、また教室に入ってきた。





そして帰ろうとしていた私の元にやってくるなり、こう言った。






「大変だよ!斉藤さん、サッカー部のマネージャーになったって!!」



「………へ?」






私は華恵に促され、自分の机の上にカバンを置いて、席に座り直すことにした。





華恵も、もう帰った後の私の隣の席に座って、事の詳細を教えてくれた。





< 53 / 236 >

この作品をシェア

pagetop