改訂版・時間よ、止まれ。
少しの間一人になった私は、体育座りで両手を頬にくっつけたまま、そろそろ始まる華恵達の試合をぼんやり眺めた。
新井に対するこの気持ちに気付いたところで、次の行動をどう起こしていいものなのか、全然分からない。
だって、新井の側にはずっと斉藤さんがついてる。
例え新井に斉藤さんへの気持ちがなかったとしても、あそこまでぺっとりつかれたんじゃあ、私が近付くことができない。
そう考えたら、今週の週番二人でやってるっていうのは、めったにないチャンス…?
でも気持ちに気付いていきなり告ることができるほど、積極的なわけないし……。
ずっと口ゲンカ相手だったから、逆にそんなこと言うのって、恥ずかしい。
自分の気持ちに気付いてしまったことで、逆に私は困惑し始めていた。
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