改訂版・時間よ、止まれ。

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――










週番はチャンスだと思っていたけど…




時が過ぎるのは、本当に早い。






淡々と週番の仕事をこなしていたら、いつの間にか金曜日、つまり週番の最終日になっていた。








「今日が締切って、コレ配る時に説明したよね?あとあんただけなんだから、早くしてくれる?私も早く帰りたいし」



「分かったから!!ちょっと今考えるから」



「今から考えるのーっ!?」






放課後手前のHR直前。





私はとある男子の席にいた。





この男子、新井と仲良かったような気がする。





だから提出物のこととか、友達の新井から言ってもらった方が絶対言うこと聞くと思うのに、当の新井は別の男子の集団の中心でまたしてもバカ騒ぎをしていた。






自分だって週番じゃん。





…何でこんなことまで私に任せるのよ?








大きくため息をついて、私はその男子からの提出物を待とうとした。





その時。





「あっれー?お前まだ書いてなかったの???」





私の真後ろから、新井の声が聞こえてきた。





「…新井っ!?」





全然気配気付かなかったー。





いつの間にこっちに来てたんだろ???





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