改訂版・時間よ、止まれ。

ちょっと甘めの夏休み


―――――
――












ドキドキが、止まらない。





この気持ち、どうしたらいいんだろう……?





信じられない。


信じられないんだけど……









新井が私の目の前に座って、カフェオレ飲んでるなんて。










「…見過ぎだから」



「あっ…、ごめん」






アイスカフェオレを飲んでいたストローを口にくわえたまま、新井は私の顔をチラリと見てきた。





そんな新井にまたしてもドキリとしながら、私は慌てて謝った。








7月中旬。



夏休み直前の、よく晴れた週末。





私は何と、新井とカフェで初デートをしていた。









あの日…



私が新井の県大会初戦を応援しに行った日。





私は新井から『彼女になって』と告白された。






一瞬言われた意味が分からなくて。



次に冗談かからかいかと思って。





でも、やけに真剣な顔でこっちを見つめてくる新井に『本気』ということを確信させられて。








正直、戸惑った。








ただやたらに大きくなっていく私の心臓の鼓動は、目の前の新井にまで聞こえるんじゃないかと思うくらいうるさく聞こえて……






こんなの初めてだから、どう答えていいのか全然分からなかった。






だけど…





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