改訂版・時間よ、止まれ。





「サンキュ!俺もよろしくな!」






新井がそう言ったことは覚えてるけど、後のこととか、その後どうやって家に帰ったのかとか、あまりの興奮で全然覚えてなかった。






後から華恵に聞いても、『さおりすごく嬉しそうだったよ♪』としか答えてくれなかったし…。






正直、あの場にはたくさんの新井ファンの女子達が残ってたし、何か言われるかと思って心配したんだけど…






女子からの告白じゃなくて、新井からの告白ってこともあったみたいで、ファン達は泣く泣く諦めるしかなかったらしい。






遠回しに私のウワサをしてた人達にも、華恵と他のクラスの友達が何か言ってくれたみたいで、自然に私と新井は公認のカップルとして認められ始めていた。












結局、新井率いるうちのサッカー部は、県大会準決勝まで駒を進めることができた。





そしてつい先日、県大会も終わりを迎え、新井達3年もこれを最後に引退した。





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