改訂版・時間よ、止まれ。
私は騙されない!
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新しいクラスになってから、1週間が過ぎた。
クラスの雰囲気はまだまだみんな慣れてない感じ。
だから、というわけではないのかもしれないけれど、クラスの担任の女の先生がLHR(ロング・ホームルーム)の時間に近くの山に登らないかと提案してきた。
「みんな異論はないようですね。それでは来週のこの時間に行きます。とりあえずは班分けですが…、まだこのクラスに慣れてない人も多いと思いますので、出席番号順に分けたいと思います」
えっ!?
出席番号???
…ってコトは………
「だりぃ〜。井上と同じ班かよ」
「その言葉、そっくりそのまま新井に返すわ!」
そう。
新井と同じ班と言うコト。
とりあえず同じ班の人6人で机をくっつけて、まずは班長の選出。
…なんだけど。
「井上色々うっさいし、テンション下がるよなー」
「いっつも新井が余計なことしてるからでしょ!?」
頬杖ついたまま遠い目をしてため息ついて、明らかにやる気のない新井。
そんなに私と同じ班が嫌なわけ!?
…っつうか、こっちからそんなヤツ願い下げだっての!!