先生あのね・・・
先生が教室のドアを開けてもザワザワは納まっていなかったが、
教壇に立つと静まった。
しかし、その事を聞こうとする人は誰ひとりいなかった。
私の中で悪い想像が膨らんでいき
事実を聞けないまま
一週間が過ぎようとしていた。
それは二時間目の音楽の授業の時に起こった。
何故か突然、涙が次々に溢れてきて止めることができなかった。
涙は止む事を知らず
音楽の東田先生やマユが心配してくれるのだが、自分でもどうしていいのか分らなかった。
なぜなら
その涙の理由が分らなかったから。