先生あのね・・・
「限界だな・・・」
先生は小さく呟き
今度は優しく後ろから包み込むように抱きしめた。
「言葉ってやっぱり大切だな。
言わなければ伝わらない・・・
萌に寂しい思いをさせている事も
不安にさせている事も知っていた」
先生は優しく語りかけるように話した。
「先生は何も分かっていない!!
・・・何にも」
泣きながら訴えた私の言葉に
「俺が何が分らないと言うんだ?」
穏やかな口調で問いかけた。
「私だってみんなの様に付き合いたい。
それが出来ない事は仕方ない事だって分かっている。
でも、どうしても寂しいしいの。
私だけの先生でいて欲しい。
先生の過去も今もこれからも、
先生のすべてが欲しい。
もう、どんな言葉でもダメ。
それだけでは不安なの・・・」
次々と溢れてくる涙と一緒に自分の感情を吐き出した。
先生は私の言葉に応えるように
ゆっくりと語り出した。