先生あのね・・・
高橋さんは私の頬を平手で打って
そのまま泣きながら教室を飛び出していった。
私は頬を打たれたはずなのに
痛みなんか感じなかった。
周りの子たちもただならぬこの雰囲気に
「なんの写メ?」と集まって
それを見た子たちは驚きを隠すことなく、非難する言葉を口にしていった。
この写メを見せられたマユも
もう何も言い返せなくなって
「どうするつもりなの?」
と涙を浮かべた。
「あなたも先生もこの学校にいられなくしてあげる」
山川さんは言い放った。
「そこまでしなくても・・・
それに山川さんだって直江先生を囲んで騒いでいたじゃない?」
マユは私を庇おうとした。
「この人たちみたいに
こそこそするような事なんてなかった。
それに、この人は高橋さんの気持ちを知っていて裏切っていたのよ?
みんなだって裏切られていたのも同然じゃない?
絶対に私は許さない・・・」
私はマユと山川さんのやり取りを遠くの方で聞いていた気がした。