【短編集】キミをみてる。~瞳で伝える恋心~
夢を見たんだ。
お兄ちゃんは本当は
血がつながっていなくて
あたしと結ばれる夢。
とっても都合のいい夢。
本当なら、どんなにいいだろう。
お兄ちゃんは、夢の中でもやっぱり優しく笑っていた。
『好きだよ。』
あの優しい声で現実の世界でもそう囁いてほしいよ。
そうやって、優しくキスしてほしい。
おとぎ話のラストのように
お兄ちゃんとキスをして夢は終わった。
フッと現実に引き戻された。