私がマフィアのボスになる日
カナ姫のパソコンはオークションの出品の他に、夏休みの予定表なんかも作ってる。

ユカチンと一緒に横からのぞき込んでみると、8月の10日~12日と31日に印がついてる。


「カナ姫~。この印は何?」


「8月10日はマフィアの現役メンバーでの旅行よ。二泊三日の日本海」


「えー!マジで!やったぁー」


「そして31日はマフィアの初代ボスの誕生日会。歴代幹部達が勢揃いする日よ。」


「それも凄そう!勢揃いって何人集まるの?」


「その日は私達を合わせて30人ぐらいかな?初代ボスの本宅でやることになってるわ」


そんな話をしていると、玄関のドアの音がしてジンサが帰ってきた。

ビニール袋から缶ビールや缶チューハイ、カクテルなんかを冷蔵庫に入れて、2階に戻って来た。


「お帰りなさいジンサ。こっちももう終わってるわよ」


と、カナ姫が言うと。


「そうか、俺達は今からオークションに出せそうな品を貰ってくるから、カナ姫は留守番しといてくれ」


「はーい」


「んっ?(達)って事は私達も行っていいの?」


「そうだよ。でもアキーニョスはやめとくか?力仕事だしな、ユカチンは確定だけど」


「えっ力仕事?俺そんなにパワー無いほうだよ」


ユカチンは細い腕を見せる。


「お前は男だろ。もし落としたら罰ゲだからな」


「うげ~」


「あははっ、ユカチンも少しは体鍛えろよー。日本海でムキムキの体を見せ付けてやれ~。」


「今からじゃ無理だし!」


ジンサはユカチンを連れて部屋を出て行った。



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