マリア教会
華奢な体に、生まれてから今まで日の光に当たった事がないんじゃないかと思うほど透き通った白い肌。マリア像よりも美しい顔を持つ彼女は、本物の女神に見えた。
「あなたも神に祈りを?」
そう問い掛けられ、小夜は自分がここに来た理由を思い出す。
「私は…私は死にに来ました…」
「……」
聖なるお御堂には似つかわしくない言葉を吐く。
マリア像は優しい微笑みを浮かべたままだが、その人は表情をほんの少し動かした。
だが小夜は俯き、それに気付かない振りをした。
「私は神に愛されていないのです…。ですからこの魂を神に返しに来ました」
神は間違った人間を創ってしまった。だから神は失敗作を愛さない。
「あなたも神に祈りを?」
そう問い掛けられ、小夜は自分がここに来た理由を思い出す。
「私は…私は死にに来ました…」
「……」
聖なるお御堂には似つかわしくない言葉を吐く。
マリア像は優しい微笑みを浮かべたままだが、その人は表情をほんの少し動かした。
だが小夜は俯き、それに気付かない振りをした。
「私は神に愛されていないのです…。ですからこの魂を神に返しに来ました」
神は間違った人間を創ってしまった。だから神は失敗作を愛さない。