マリア教会
「雨が降った来たわね」
元帥の言葉に耳を傾けると、雨音がした。傘を持ってなかったが、元帥と話してる間に止むだろう。元帥といる時間はあっという間で、とても短く感じる。
「仕事、忙しいんですか?」
なるべくたくさん話をしようと小夜が口を開く。
「ええ…机の上には書類が山積みになってるわ」
元帥の顔には若干疲れも見える。それを見て小夜は、
「あの、私の事は気にしなくていいですよ…」
そりゃ元帥には毎日でも会いたいけど、それ以上に無理はしてほしくない。元帥の仕事がどんなものなのか分からないが、きっと大変だろう。
優しい元帥の事だから、私の事を気遣ってここに来てくれているのかもしれない。
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