マリア教会
そんな考えが馬鹿馬鹿しくなり、レイラは自虐的な笑みを浮かべた。
私はこのまま孤独と共に生き続けるのだろう。神は私が嫌いみたいだから、たとえ死んでも桜にはなれない。
私の心は、あんなに綺麗じゃないから…。
ボーッと桜を見下ろしていると部屋の鍵を開ける音がして、ギーっと古びた音を立てながら扉が開かれた。
レイラが監禁されている部屋は、マリア教会本部と渡り廊下で繋がれた場所。
昔はマリアの部屋として使われていたが、今は咎人の部屋として使われている。
渡り廊下の扉も鍵がかかっているので特別な人以外入る事が出来ない。レイラは本当の囚人みたいに世間から隔離されていた。
< 245 / 318 >

この作品をシェア

pagetop