マリア教会
レイラが少女に出会い一週間が経ち、その間ずっと少女の寂しさの理由を考えていた。
別にレイラが気にする事でもないが、少女の寂しそうな笑顔が頭から離れずモヤモヤして気持ち悪い。それに部屋にいてもする事がないので、時間を潰すにはいいだろう。
「名前…何て言うんだろう?」
あの時マリアに聞いておけばよかった。でもあの時はそんな事気にならず、早くあの少女から逃げたかった。あのまま少女を見てたら詰め寄って寂しい笑顔の理由を聞いてしまいそうだったから。
まあそんな事までしないだろうが、少女に近付く事はしたかもしれない。咎人が教会の宝に近付くなんて許されないだろうけど。
その時、部屋の外から鍵のチャラチャラする音が聞こえた。