マリア教会
「時間か…」
一日にたった一時間だけ外に出られる時間がやって来た。出れると言っても人と関わりを持つ事は許されないし、街にも行けない。レイラにとって自由になれる貴重な時間だが、レイラはこの時間が一番嫌いだった。
みんなは私を見ればあからさまに遠退くし行く場所もない。それなら部屋でジッとしてるほうがマシだ。だがレイラの健康を考えてなのだろう、この時間だけは外に出なくてはいけない。
今日はどこで時間を潰そうかと考えながら、窓を閉めるため近付く。そして何気なく見下ろして、レイラは見付けてしまった。教会の宝を…。
少女はもうすぐ全て散ってしまいそうな桜の木の前に座って空を見上げている。
一日にたった一時間だけ外に出られる時間がやって来た。出れると言っても人と関わりを持つ事は許されないし、街にも行けない。レイラにとって自由になれる貴重な時間だが、レイラはこの時間が一番嫌いだった。
みんなは私を見ればあからさまに遠退くし行く場所もない。それなら部屋でジッとしてるほうがマシだ。だがレイラの健康を考えてなのだろう、この時間だけは外に出なくてはいけない。
今日はどこで時間を潰そうかと考えながら、窓を閉めるため近付く。そして何気なく見下ろして、レイラは見付けてしまった。教会の宝を…。
少女はもうすぐ全て散ってしまいそうな桜の木の前に座って空を見上げている。