ここから、向こう側まで。
俺は目で語りかける。
教師の背中は何も答えない。
だんだんと小さくなっていく醜く嫌いな生き物が、俺と区別されていく。
「あいつの心、あんたは知ってるか」
思ったよりも無情に響いた自分の言葉がやけに怖かった。
無機質な声に反応した教師は何も言わずに振り返る。
「お前もか・・・お前もあいつと同じなんだな!よしわかったぞ!二人とも退学だ!これでこの学校の汚点は消え去るんだ!!」