ここから、向こう側まで。


「だから、燃やそうか、って


この学校を。


夢の通りに、理想通りにしようよ。


キラキラ輝く学校、すごい興味わいてくる。」



「・・・」



もう何も聞こえなかった。


街の声も、風の音も、グラウンドの喧騒も。そして教師の言葉も。


ただ何かを手に入れたかった。
自分自身を信じた世界で。この世界で。
分かり合える事をわざわざ見いだしたかった。


もう何も聞こえない...


彼女の返事を除いて。
< 16 / 21 >

この作品をシェア

pagetop