ここから、向こう側まで。



「笑えるかな、笑えないかな」

彼女は無表情のまま俺に訊く。

わからない。俺だって神様じゃないんだから。

「・・・・・・キラキラ輝いてる、これ。この光景。望んだのは何だった?」



「・・・窓ガラスの要らない世界?」


疑問を投げかけるように言い終えた彼女は小さく笑った。
目尻が少し垂れ下がり、険しい表情が消える。


俺は少し安堵感に包まれる。なぜだろう。彼女の笑顔に確かに、癒されている。・・・どうしてだろう。
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