ここから、向こう側まで。


グラウンドの彼らはまるで働きアリのように蠢いている。


ほんとに何なんだと、つくづく思う。


「ねぇ、見下してる?」



「グラウンド?」



「グラウンドじゃないよ」


訊いた彼女は笑って見せた。
本当に笑ってるかどうかは、俺にはわからない。


「グラウンドじゃなくて、・・・人。人間。自分以外のね」


「・・・どうだろう。君と一緒だと思うよ」
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