脱ギャル!
#3脱ギャルの恋の行方
そしてやってきた運命の月曜日。
アタシはいつもより一時間も早く起きて予行練習をしていた。
「晴輝クン、あのね、ちょっといいかな!!」
まずはこうやって呼んで、屋上に来てもらって、
「晴輝クン、好き♪」
だめだ!軽すぎる!
清楚にいかなきゃ!
「晴輝クン…好きです」
うんうん、そんな感じ…
鏡に向かって何度も練習。
いよいよ今日、晴輝クンに告るんだ。
ギャルのアタシじゃなく、ホントのアタシで。
「はあーっ」
緊張するなあ…
うまくできるかな??
それからしばらく練習していると、もう学校に行く時間になっていたことに気づいた。
「もうこんな時間!?行かなきゃ」
急いでカバンを手に取った。
じゃらじゃらモノがつけられていたグレーのワッペだったカバンは、シンプルな合皮のスクールバックに変わっていた。